最近では、使いたいときに簡単にお湯を沸かすことができる電気ポットや電気ケトルが人気ですよね。
でも、この電気ポットと電気ケトル、便利なところは似ていますが、よくよく考えてみると、性能や使い方、電気代など、いろいろと違うところもあるんですね。
そこで、今回は、
・電気ポットと電気ケトルの違い
・電気ポットと電気ケトル、どちらを選んだらよいのか
ということについてまとめてみました。
電気ポットと電気ケトルの電気代を比較!どっちが高い?
簡単にお湯を沸かすことができて便利な電気ポット電気ケトルですが、その電気代はどちらが高いのか気になりますよね。
そこで、ここでは、電気ポットと電気ケトルの電気代を比較してみました。
電気ポットの電気代
電気ポットの電気代について、「タイガー マイコン電動ポット PDR-G221」の場合を見てみましょう。
お湯を沸かすときの消費電力は700W、お湯を2.2L沸騰させるまでの時間が約26分となるので、
(700/1000)kW×(26/60)h×27円/kWh=8.127円
2.2Lのお湯の沸騰にかかる電気代は、約8円ということになります。
これは、お湯を沸かすときにかかる電気代で、電気ポットの場合はこのほかに保温するときにも電気代がかかりますね。
ですから、それを考慮して1日の電気代を計算する必要があります。
この点、1日あたりの消費電力量が1.05kWh/日となっているので、
1.05kWh×27円/kWh=28.35円
1日にかかる電気代は、約28円となります。
そのうち、保温にかかる電気代を計算してみます。
再沸騰にかかる時間は満水で約4~8分(98・90保温)とあるので、
(700/1000)kW×(4/60)h×27円/kWh=1.26円
(700/1000)kW×(8/60)h×27円/kWh=2.52円
再沸騰にかかる電気代は、約2円(1.26円~2.52円)ということになります。
1日に2.2Lのお湯を2回沸かしたとすると、その電気代は約16円になるので、これらの金額を差し引いて、
28円-(16円+2円)=10円
1日の保温にかかる電気代は、約10円ということになります。
電気ポットの電気代は、この保温にかかるものが高いということになりますね。
1日あたり: 約28円
1か月あたり:約850円
1年あたり: 約10,206円
※日本電機工業会自主基準による測定(室温23℃、湯沸かし2回/1日、再沸とう1回/1日、保温90℃で23時間/1日、365日/年間、新電力料金目安単価27円/kWh(税込)で計算)季節による周囲温度等の条件により、変動する場合があります。
電気ケトルの電気代
電気ケトルの電気代について、「ティファール アプレシア ウルトラクリーン ネオ KO3901JP」の場合を見てみましょう。
消費電力は1250W、お湯を500ml沸騰させるまでの時間が2分37秒(157秒)となるので、
(1250/1000)kW×(157/3600)h×27円/kWh≒1.472円
500mlのお湯を沸騰させるのにかかる電気代は、約1.472円となります。
ここで、電気ポットで1日に2.2Lのお湯を2回沸かすのと同量のお湯を沸かすと想定します。
1日8回に分けて4.4Lのお湯を沸かすとすると、
1.472円×8.8≒12.95円
1日にかかる電気代は、約13円となります。
1日あたり: 約13円
1か月あたり:約388円
1年あたり: 約4,662円
電気ポットの電気代の節約方法は?
上記のように、電気ケトルと比べると、電気ポットの方が電気代がかかるということですが、この電気ポットの電気代を節約する方法があるんですね。
それでは、どうすれば電気ポットの電気代を節約することができるのかを見ていきましょう。
プラグを抜いて必要なときに再沸騰する
電気ポットは保温のための電気代がかかるので、長時間電気ポットを使用しない場合には、プラグを抜くと節電になるんですね。
経済産業省 資源エネルギー庁の「家庭の省エネ徹底ガイド 春夏秋冬2017」によると、
電気ポットに満タンの水2.2Lを入れ沸騰させ、1.2Lを使用後、6時間保温状態にした場合と、プラグを抜いて保温しないで再沸騰させて使用した場合を比べると、
プラグを抜いた場合の方が、年間で電気107.45kWhの省エネになり、電気代を約2,900円節約できるということです。
これは、かなり電気代を節約することができますね。簡単にできることなので、ぜひ試してみてくださいね。
低めの温度で保温する
また、電気ポットで保温する場合に、保温温度が高いとそれだけ電力を消費することになるので、保温するときの温度を低めに設定すると、電気代を節約することができます。
低めの温度で保温しておいて、それよりも熱いお湯を使いたい場合に再沸騰するとよいですね。
ただし、頻繁に再沸騰すると、それだけ電力を消費することになるので、その点は注意が必要ですね。
節電タイマーを使用する
寝る前やお出かけ前に、新しい水を足しておいて節電タイマーをセットすると、約2~3割電気代を節約することができます(※経済産業省 資源エネルギー庁の「家庭の省エネ徹底ガイド 春夏秋冬2017」)。
省エネできる電気ポットを選ぶ
最近では、従来の機種と比べて、省エネ効果がある電気ポットも販売されていますね。
とくに、魔法瓶機能が備わった電気ポットの場合は、保温性能が高く、保温にかかる消費電力量が少なくて済むので、その分電気代の節約になります。
電気ポットを選ぶときには、この点も考慮した方がよいですね。
電気ポットと電気ケトル、どっちを選んだらよいの?
では、結局、電気ポットと電気ケトル、どっちを選んだらよいのかと悩んでしまう方もいるかもしれませんね。
そこで、電気代以外の電気ポットと電気ケトルの違いを見ながら、検討してみましょう。
電気ポットと電気ケトルの違い
電気ポットと電気ケトル、電気代のほかに、その違いはあるのでしょうか。
保温機能があるかどうか
電気ポットと電気ケトルの違いとして、保温機能があるかどうかということが挙げられますね。
電気ポットは保温機能があることが最大の特徴ですが、一般的な電気ケトルは保温機能が付いていません。
一度お湯を沸かした後に、何回もそのお湯を使いたい場合には、この保温機能が便利ですね。
容量の違い
一般的に、電気ポットの方が電気ケトルよりもその容量が大きい場合が多いですね。
電気ポットの容量は、2L前後のものが多く、3~5Lのものもあります。
これに対して、電気ケトルの容量は、0.5~1.2Lくらいのものが多いですね。
一度にたくさんのお湯を沸かしたい場合には、電気ポットの方が便利ですね。
温度調節機能があるかどうか
電気ポットの中にはは、98℃・90℃・80℃・70℃など、お湯の温度を設定することができるものがあります。
この温度調節機能は、例えば、赤ちゃんのミルクを作るときなど70℃に温度設定することができるので、とても便利なんですよね。
そして、保温する温度も選ぶことができるのでとてもよいですね。
電気ポットを選んだ方がよい場合
以上のことを踏まえてみると、電気ポットを選んだ方がよい場合は、
・家族、複数人で使用する
・1日に何度もコーヒーやお茶を飲む
・カップ麺をよく食べる
・赤ちゃんのミルクを作る
電気ケトルを選んだ方がよい場合
電気ケトルを選んだ方がよい場合は、
・1日に2~3回しかコーヒーやお茶を飲まない
・普段、家にいる時間が少ない
・一人暮らしの方
まとめ
というわけで、今回は、電気ポットと電気ケトルの違いやどちらを選んだ方がよいかということについて見てきましたが、
・電気ポットの節約方法として有効な方法は、
・プラグを抜く
・低めの温度で保温する
・節電タイマーを使用する
・省エネできる電気ポットを選ぶ
・電気ポットと電気ケトルの違いは、
・保温機能があるかどうか
・容量の違い
・温度調節機能があるかどうか
このようなことを踏まえて、ご自分のライフスタイルによって、電気ポットと電気ケトル、どちらを選ぶか決めた方がよいですね。